そのためにも資金管理の本質をしっかりと理解する必要がある。
そのひとつが「複利運用」だと思っている。
天才物理学者アインシュタインが「人類最大の発明は複利だ」といったように、複利運用こそが資産を作る一番の近道である。
一方で「複利運用の落とし穴」を理解しないと、負けている気がしないのに資金がドンドン減っていくという「複利の罠」に嵌ってしまう。
複利運用とは、利益が出たら、その利益分も元金に加え、それを繰り返すことで加速度的に資金を増やしていくことだが、その前提条件はトータルで絶対に損失を出さない期間を設定して運用するということが重要。
例えば1ヶ月単位では勝ったり負けたりするという場合は、1ヶ月単位での複利運用(元金の増減)はするべきではない。
負ける月もあるけど、3か月単位なら負けないという場合は3か月毎の複利運用、4か月単位なら負けないという場合は4か月毎の複利運用というように、必ず利益を上げられるという期間を単位として複利運用(元金の増額)するのが基本的な考え方。
それを守らずに運用すると複利の罠に嵌って、トータルでは負けていないはずなのに資金がドンドン減っていくことになる。
簡単な例を挙げれば、100万円の資金で1ヶ月ごとに複利運用する前提で、勝った月は30%の利益、負けた月も同じ30%の損失で、年間6勝6敗で勝率5割になった場合の1年後の資金は56万7869円と元金の半分近くに減ってしまう。
仮に1週間単位でこれをやったら、あっという間に資金が底をつく。
下記は勝ち負けを交互にしているが、6連勝の後に6連敗にしても、6連敗の後に6連勝しても結果は変わらない。
1,000,000
1,300,000
910,000
1,183,000
828,100
1,076,530
753,571
979,642
685,750
891,474
624,032
811,242
567,869
さらに言えば、勝った時は30%の利益、負けた時は25%の損失で、勝率5割でも元本は減ってしまうのだ。
1,000,000
1,300,000
975,000
1,267,500
950,625
1,235,813
926,859
1,204,917
903,688
1,174,794
881,096
1,145,424
859,068
つまり今月は勝ったから来月は建玉枚数を増やそう、今月は負けたから来月は建玉枚数を減らそうというような、安易な複利運用や建玉管理をしていると、複利運用の罠に嵌って資金を減らしてしまうということ。
ましてや1週間ごとに勝った負けたで建玉枚数を増減させるような行為は愚の骨頂と言っても良い。
複利運用は短期間に資金を飛躍的に増やすためには必須だが、その前提条件は損失を出さない期間を設定して複利運用(建玉管理)をするという考え方が必要である。
その期間中は勝っても負けてもベットする枚数を常に一定にするということ。
つまりその期間中のドローダウン時でも建玉を減らさずにベット出来る資金のバッファを持つということ。
そうしないと上記のように、トレード単位では勝っているはずなのに、なぜか資金がドンドン減ってしまうということになる。
当ブログでは資金20万円に対してミニ1枚というのを基本ベースとしているが、それは過去の最大ドローダウン(10万9000円)でも建玉枚数を減らさずにトレードを継続出来るというのもその理由のひとつ。
まあ実際には建玉数が増えて来れば、枚数の微調整でも「複利の罠」の影響を最小限に抑えることが出来るが建玉数が少ないうちはそれが難しい。
現在はミニ1枚での運用としているが、それも適切な複利運用をするための検証期間中ということもあり、安易に枚数を増やす時期ではないと考えていたため。
また資金管理面から見ると2枚での運用が一番難易度が高いためでもある。
実際にこの8か月間のバックテストも含めた月次成績は5勝3敗とマイナスの月もある。
一方で勝った月の平均利益が590円、負けた月の平均損失が52円で、トータルは月平均349円のプラス。
そして月単位では負ける月もあるが、2か月単位で負けたケースはない。
ただ8か月間で3敗しているので3連敗する可能性も否定できない。
つまり4か月単位での複利運用であれば、勝ちと負けの平均損益を見ても絶対安全と言える。
以前に記事にした当ブログのトレード計画も、4か月単位で予実管理をしていると紹介したが、複利運用的にもこの期間にピッタリ当てはまるようだ。
結論として、複利運用は味方につければ飛躍的な効果を発揮するが、間違った使い方をすると思わぬ落とし穴に嵌ってしまうことを理解しておかなければ、トータルで資産を増やすことは出来ないということ。
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今日の一言:複利運用の罠に嵌らないためにはこれが大事!